株式会社トーヨーフィジカル 【ウエルライフ中学校生活充実検査】

■検査の目的 
中学生は青年前期に属し、第2次性徴が表れ、自立の確率をめざし、高校受験や進路のこと、友達関係、あるいは部活動、自己の生き方について、様々な多くの悩みや不安を抱えながら心理的に不安定な生活をしています。
このような心身の不安定な時期を彼らは過ごしているからこそ、一人ひとりの個性に合った学習指導や生徒指導が必要になってきます。
そこで、他人とぶつかりあいながら、自分探しをし、自己の将来に思いをはせ、悩みながらも、充実した学校生活を送っているかどうかを、彼らが抱えている不安の種類と程度から、あるいは自己を価値ある存在ととらえる自尊感情の程度から明らかにし、適切な指導と助言、援助のための手がかりを与えようとするために作成されたのが、ウエルライフです。
具体的には、いじめや不登校といった問題の早期発見のため、また学校生活の充実度を示す各人の自尊感情の程度を明らかにするため、さらに充実した学校生活を阻害している不安についての手がかりを得るためです。また、不安を低減するための方略であるコーピングや社会的スキルについても調べることができるようになっています。生徒の回答を指導者自ら採点できます。
 
 
■特徴 
●採点・診断が簡単にできるように新しく作り直した回答・採点用紙、1年/2年/3年版を使います。
●学校生活(学習場面や対人関係場面)における生徒の悩みや問題、不安やストレスを的確に把握できます。
●いじめや不登校などの兆候・危険性を早期に発見できます。
●学校内不安を形成する3因子得点の特徴から、問題の所存を把握できます。
●社会的適応の指標としてコーピングや社会的スキルについて知ることができます。
●学校生活の充実度を示す生徒各人の自尊感情を的確に把握できます。
●得意教科や苦手教科から、問題の所存を明らかにしたり、対策を立てる上で役に立ちます。
●教師にとって:
生徒の不安特性や適応行動に関わる情報を学校生活全般にわたって収集できます。
一人ひとりに応じた具体的で適切な指導ができます。
教育実践の改善につながります。
●生徒にとって:
教師から自己のデータを客観的に示され、自己理解が深まります。
内在化された問題を顕在化させることができます。
自己改革、学習習慣や学習方略の改善につながります。
●手採点ができ、検査後すぐに結果を見ることができます。
●単に診断するだけでなく、検査後のアフターケアについても手引き書に掲載してあります。
 
■診断項目 
1.学校内不安4.社会的スキル
(1)テストの不安
(2)学業成績に関する不安
(3)進路・受験に対する不安
(4)授業場面での不安
(5)休み時間での不安。
(6)部活や委員会活動の場面での不安
(7)教師との関係に対する不安テスト不安
(8)生徒間の関係に対する不安
2.学校内不安因子 (1)学業成績を介した将来への不安
(2)疎外感に伴う因子
(3)自信欠乏と失敗恐怖に伴う不安因子
3.コーピング(対処行動) 不安やストレスにあっても自己をコントロールして対処できるかを調べる。
4.社会的スキル 対人関係や社会的な交わりを円滑にする技術を身に付けているかを調べる。
5.自尊感情 自分をどれくらい価値ある存在としてとらえているかを調べる。
6.得意教科・苦手教科 テスト不安、学業成績、進路・受験、授業に関わる不安は一般に教科(特に苦手教科)の学中に妨害的に働く。教科の好き、嫌いの情報は授業方法の改善に利用できる。
7.ライスケール 虚構や誇張による自己防衛の傾向を測定し、正直に回答しているかどうかを調べるために設けた項目。